イギリス・ロンドン お財布がスられた! スリ後の対処法と11の予防策&BRPカード盗難・再発行手続き

ロンドンの街中

2018年1月はまさに泣きっ面に蜂状態で、
交通事故に遭い、乗っていた車が大破し怪我した翌週、
バスの中でお財布をスられました。

それから約10ヶ月経ち、一段落が着いたので、
スリに遭った後どのようなことをしたか・起こったか
&スリに遭わないための予防策を書きたいと思います。

目次

  1. スリ事件
  2. 直後: カードを止める
  3. 警察に通報する
  4. BRPカードの紛失・再発行届 (イギリス在住の方のみ)
  5. その後
  6. 予防策




スリがとても多いスペイン・バルセロナで
2年間住んでいた際は、とても気をつけていたので、
一度もスリに遭わなかったのに…
比較的スリが少ないと言われているロンドンで、
完全に気を許してしまってスリに遭いました。

ロンドンに観光に来ていた友人も、
街中でリュックを開けられて、中の物が取られました。
(財布は無事でしたが、パンをスられました)

ロンドンでは他にも
道路で信号待ちしていたら、バイクに乗った人が
スマホをひったくる事件もニュースになっています。
ひったくりにも気をつけたいですね。




スリ事件

バスで移動中、バスが混んできて、
同じ手すりに何人か掴まっている状態。
その下の方に、私の斜めがけバックがある状態でした。

 
一度、誰かが私のバッグ触ってる感覚があったので、
パッと見ると、チャックはしまったまま。
安心してそのまま手すりに掴まっていました。

この時に警戒して開かないようにバッグのチャックを
持っていれば、スられなかったと思うと、
後悔してなりません…




その後、いくつかのバス停に止まり、
とあるバス停に止まっている最中に
バッグが軽くなる感覚があり、
バッグを見るとバッグ全開で財布がありませんでした。

慌ててそのバス停で降りましたが、
犯人わからず。

 

直後: カードを止める

すぐに家に戻り、財布の中に入っていた
クレジット・デビットカードすべての
カード会社に電話をして、止めました。
使用された形跡はどれもありませんでした。

ただ、自分がもっているすべてのカードを
財布に入れていたのを後悔…
数日間はキャッシュのみで過ごすほかありませんでした。

日本のカードは再発行に時間がかかりましたが、
イギリスのカードの再発行は数日で済んだのは助かりました。




警察に通報する

ロンドン市内を管轄するMetropolitan Policeでは、

  • 緊急性を要しない
  • 事件の最中ではない
  • 現場の保存が不必要

などの条件を満たす犯罪であれば、
オンラインで警察に事件のレポートをすることができます。
(緊急性を要するものについては、999に電話してください!)

オンラインで申請できるかどうかの判断は、
下記のオンライン申請ページで、
質問に答えていくと教えてくれます。

https://www.met.police.uk/ro/report/ocr/how-to-report-a-crime/ (外部サイト)




私の場合は、オンラインで申請できたので、
各種情報を入力し申請。
数日後に警察の方から連絡があり、
「Oyster Card (ロンドン版Suica)の番号で、
 乗ったバスがわかるから、
 そのバスの防犯カメラを確認してみる」
と、連絡がありました。




ロンドンは防犯カメラだらけ。
公共交通機関には大抵カメラがあり、
道路上にもたくさんあります。

防犯カメラはプライバシーの問題があるとも言われますが、
被害者になった時は本当に心強いです。

前週の交通事故被害に遭った際にも、
防犯カメラに事故の一部始終が映っていて、
争うことなく相手の車の運転手の過失100%となりました。




BRPカードの紛失・盗難、再発行届

 
一番痛かったのは、イギリスの外国人滞在許可証である、
BRP (Biometric Residence Permit)というカードを
財布の中に入れていて、スられてしまったことでした。

BRPカードが紛失・盗難にあった場合は、
警察とは別に、「紛失・盗難届」を申請しなくてはならず、
さらには「再発行」も必要になります。
(有効期限が短い場合は再発行不要の場合があります)

申請しないと、最高で1,000ポンドの罰金刑+イギリス退去を
課せられる場合があるので、要注意です。




イギリス滞在中に紛失・盗難した場合は、
すべてオンラインで紛失・盗難&再発行届が
できるようになっています。

イギリス滞在中でない場合は、
紛失・盗難届をした後、イギリスに入国前までに、
replacement BRP visaを入手する必要があり、
イギリス帰国後にBRPの再発行手続きをする必要があります。

※いずれも2018年11月時点の情報です。
詳細は下記をご覧ください。
https://www.gov.uk/biometric-residence-permits/lost-stolen-damaged (外部サイト)

 
BRPカードが必要となるのは、
イギリス在住外国人が、
イギリスに再入国する時です。

イギリスを出る時は必要ありませんが、
帰ってくる際に必要になり、
イギリスの入国審査で
必ずBRPカードの提示が求められます。

BRPカードが無い状態で入国しようとすると、
最悪の場合イギリスに入国できません。




今でこそ各種オンライン申請ができますが、
私が盗難に遭った時点では、手続きがオンラインでできず、
2週間後に予定していたアイスランド旅行までに、
BRPカードの再発行も、
replacement BRP visaの手続きも、
間に合わせることができず、ヒヤヒヤしました。

当時はPremium Centerという場所に行くと比較的早く再発行できると知り、
予約を取ろうと思ったら、なかなか取れずまたヒヤヒヤ…

毎日予約サイトとにらめっこした結果、
なんとか予約が取れ、Premium Centerへ行き、
手続きに1日+約10万円の申請費用を支払い解決させました…苦笑

 
「BRPが間に合わない場合はどうすればいいんだ!」と
各種方面に問い合わせしましたが、返答はいつも、
「BRPカードやビザ無しでの渡航はオススメしない」
「イギリスに帰ってこられる保証はできない」
「入国審査時次第」でした。

裏返せばきちんと証明書類を集めて、
入国時に毎回確認される指紋が登録のものと一致すれば、
BRPカード無しで入国できなくはないのかもしれませんが、
現在ではreplacement BRP visaが
オンライン申請できるようになっているので、
154ポンド (2018年11月時点)お金を払って
申請するのが一番安全かと思います。

 
現在、オンラインで申請できるとは言え、
このように相変わらずお金がかかるようなので、
BRPカードは安全な場所に保管することをオススメします。

 
とても余談ですが、約10万円支払い、
BRPカードを再発行して行ったアイスランド旅行
吹雪で旅程は大幅変更でホテルに缶詰。
楽しみにしていた場所にも行けず、
行けなかったホテルのキャンセル料が半額取られ
交通事故」「スリ」「旅行に行ったのにホテルに缶詰」
のすべてが1ヶ月以内に全てが起こるという不運な時期でした…




その後

オンラインで警察に通報して数日後の連絡があってから、
だいぶ経った数カ月後、警察の方から防犯カメラで
「犯人らしき人の顔がわかったので、探している」
「犯人の所在地がわかったら起訴する予定だ」
と連絡がありました。

防犯カメラに写っていた映像や、
私がオンラインで申請した供述内容から
供述書を作ってくれサインしてくれと言われたので、
メールでやりとりして提出。

約9ヶ月捜査をしてくれましたが、
結局犯人は見つかりませんでした。

 
なんと最後は、警察のツイッターアカウントで、
顔写真を公開して情報提供を呼びかけるまでしていました。
スリでここまでしてくれて、
オンライン申請にメールでのやり取り、ツイッター捜査と、
イギリス警察スゴイ!と、ちょっと関心してしまいました。

新しい情報が得られれば、捜査は再開するが、
ここで捜査は一旦終了するとメールが警察から来て終わりました。




もし犯人が見つかって起訴しても、
何かが返却される可能性は極めて低く、
スリをする方なので損害賠償請求しても、
もらえないのはほぼ見えています。

犯人が見つかっても、残念ながら、
泣き寝入りになりますね。
スられないように予防するのが一番です。

 

予防策

スられた私が書くのは説得力が無いですが…
スリがとても多かったスペイン・バルセロナに2年間住んでいた間は、
一度も遭わなかったので、その時に気をつけていたことを列挙します。

  1. リュックは避ける
    やはり後ろにあると何かあっても気づきにくいので、
    リュックは避けた方が無難です。

    ロンドン観光している際に一緒に歩いていた友人が
    スられそうになったときもリュックでした。
    やはり狙われやすいです。
     

  2. 口が開いていないカバンを持つ
    チャックが付いていたり、メッセンジャーバッグのようにフタがあるなど、
    さっと取り出しにくいカバンを使った方がスリしづらくなります。

    でも過信してはいけません。
    チャックが付いていてもスられました泣
    開けられても意外と気付かないものですね…
     

  3. 人混みには行かない
    観光地のメインどころや主要駅、
    お祭りなど、人が多い場所は、スリの仕事場です。

    バルセロナのお祭りに行く際、散々注意しろと事前に警告しても、
    父親はカバンを開けられていました(中身は無事でしたが)。

    こういう場所へは行かないのがベストですが、
    どうしても行く場合は、

    • 必要最低限のものしか持たない
    • カバンは開かないようにチャック等をしっかり持つ

    ようにしてください。
     

  4. 乗り物の出入り口付近に立たない
    今回の私のスリもこれを気をつけていれば、
    避けられた可能性が高いです。

    犯人が降り際にスリやひったくりをして、
    被害者に見つからない・追われないようにする手口は、
    バルセロナでもよく聞きました。
     

  5. 服の外側のポケットに大事な物を入れない
    ジーンズの後ろのポケットは、
    スリにとっては最高にスリやすいポケットです。
    大事なものは、どこにあるか見えない場所、
    取り出しづらい場所にいれてください。

  6. 財布をカバンに付けておく
    カバンごと無くなったら元の子もありませんが、
    カバンを開けられてスられる可能性が低くなります。

    ロンドンでリュックを開けられた友達も
    チェーンで財布をカバンの内側に付けていたので、
    スられずに済みました。
     

  7. ペンキが付いてるよ親切に近寄ってきても、無視をする
    バルセロナで空港バスを降り立てすぐの、
    カタルーニャ広場で目撃したことがあります。

    観光本に掲載されている典型的なスリ手口で、
    1人が服を汚し、もう1人が親切な人を装って
    キレイにしてあげるフリをしている間に
    ジャケットに入っている貴重品をスります。
     

  8. お店を出る時、タクシーを降りる時は、お財布をしまってから
    支払いをした時、その場でお財布をしまっていると、
    日本では「何もたもたしてるんだ!」と怒られかねないですが、
    お店を出た瞬間、タクシーを降りた瞬間もスリに狙われやすい時です。

    お財布を手に持っていたら、
    スリ、というかひったくられる可能性が高いです。
    友人もバルセロナでお店を出た瞬間に被害に遭いました。

    急いでもいても、運転手さんを待たせたとしても、
    防犯のため、お財布をしまってから行動してください。
     

  9. レストランやカフェでもカバンを身に着けたままにする
    バルセロナではカフェ等でカバンをすり替える手口の
    スリがよくありました。
    経験者曰く、「気付いたら、違うカバンになってた」
    というくらい、意外と気付かないんだそうです。

    カバンを足下に置いてはいけません。
    トイレに行く際、席にカバンを置いていくのは論外です。

     
    斜めがけバックなら、そのまま体にかけたまま、
    体のすぐ横に置いておいた方がいいです。

    体にかけたままだと流石に変な格好になってしまう場合は、
    椅子に引っ掛ける、背に押し当てるなど、
    簡単にすり替えられない工夫をぜひしてください。
     

  10. 行き方を調べてから行動する
    道端で観光本を持って一生懸命行き方を調べているのは、
    観光客だとバレバレで狙われやすくなります。

    調べている間も、注意散漫となるため、
    スられやすくなります。
    親切を装って、道を教えてくれてるフリして
    スられることも有り得ますのでご注意ください。

    特に観光地のど真ん中のような、
    スリが多い場所ではお気をつけください。
     

  11. お金持ち感を出さない
    お金持ち感があると観光客っぽく見られがちですし、
    現金をたくさん持っている可能性が高いと思われると、
    やはり狙われやすいです。

    「現地に住んでいる感」を醸し出す、
    ラフな格好での観光をオススメします。
     

 
どれだけ注意していても、スられる時もあります。
スリに遭ってしまった時のために、

  • クレジットカード数枚を準備し、カバンや服の内ポケット等分散させる
  • 現金を財布だけでなく、分散させて入れておく
  • ホテルのセイフティボックスに不必要なものは置いておく
    (パスポートも、コピーを持ち歩き、安全な場所に置いておく方が無難です)

など、必要最低限の現金・カードを、分散させて持っておくと、
スられた後の困り事が減りますよ!

 
ロンドンは比較的スリも少ないとは言われますが、
なんだかんだ見かけるので、
用心しすぎなくらいがちょうどいいですよー。